いにしえの回廊ルート
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ルート1

くらしを支えた水と川

とちぎの先人たちの知恵を辿る


歴史へのいざない

わたしたちの生活にとって欠かせないもの。それが水です。水を生活に取り込む人びとの知恵と工夫は、縄文時代の遺跡、寺野東遺跡から発見された食料加工に使われた水場遺構から、四千年以上も前から続いていることを知ることができます。
田畑の豊かな恵みにも水は欠かせません。人々は、水を確保するためにトンネルを掘り、ため池を作るなど、さまざまな工夫をしてきたのです。さらに、豊作をもたらす恵みの雨を願って祈りを捧げました。水との深い結びつきは、各地に伝承となって伝えられています。荒廃した田畑を再生させるために、二宮金次郎(尊徳(そんとく))やその弟子たちが力を尽くしました。
街道がつくられ、人々が往来し、「モノ」だけでなく、「文化」も行き交いました。実は道だけではなく、川も重要な交通路でした。今ではその役割は少なくなってしまいましたが、現在でもあちこちで名残を見ることができます。
水を得るための人々の知恵と工夫、そして苦闘がわかる文化遺産が、今なお、栃木県には数多く残されているのです。


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大前神社

国指定-重要文化財

大前神社

五行川のほとりに鎮座し、「大前さま」の名で親しまれている。文政10(1827)年、二宮金次郎(尊徳)...

桜町陣屋跡

国指定-史跡

桜町陣屋跡

元禄12(1699)年、小田原藩主大久保家の分家・宇津家が設置した陣屋(役所)跡。文政6(1823)...

寺野東遺跡

国指定-史跡

寺野東遺跡

田川の西にある旧石器から平安時代にかけてのムラや墓地があった遺跡。特に約4,000年以上前の縄文時代...

宇都宮市水道資料館

国登録-有形文化財

宇都宮市水道資料館

日光杉並木沿いにある大正3(1914)年建造の木造洋館で、当時は宇都宮市の水道管理事務所として使われ...

小川家住宅

国登録-有形文化財

小川家住宅

江戸時代、小川家は乙女河岸で肥料問屋「車屋」を営み、明治末期に日光街道沿いに店舗や住居を移転した。明...

岡部記念館(金鈴荘)

県指定-建造物

岡部記念館(金鈴荘)

江戸時代末期、真岡に開店した鈴木屋岡部呉服店を経営していた岡部家の別荘で、昭和27(1952)年まで...

姥ケ池

市町指定

姥ケ池

一年を通して水が枯れることなく、貴重な農業用水としても利用されていた。奈良時代の僧侶・勝道上人(しょ...

高龗神社

市町指定

高龗神社

天文18(1549)年とも元禄年間(1688~1704)の創建とも伝わる。境内では、お盆明けの土・日...

船玉神社

市町指定

船玉神社

江戸から明治中期にかけて、奥州道中から鬼怒川を通じて江戸への物資輸送で賑わった阿久津河岸(あくつかし...

市の堀用水

指定なし

市の堀用水

明暦2(1656)年、水不足解消と新田開発のため、宇都宮藩が旧押上村(現・さくら市)の鬼怒川から現在...

今市用水円筒分水井

指定なし

今市用水円筒分水井

昭和28年に造られた全国的に珍しい水利施設。「円筒分水井」とは、円筒状の中心部から水を湧き出させ、円...

入郷石畑の棚田

指定なし

入郷石畑の棚田

平成11(1999)年、農林水産省「日本の棚田百選」に選定。「棚田」とは、傾斜地にある稲作地のことで...

乙女河岸跡

指定なし

乙女河岸跡

慶長五(1600)年、会津の上杉景勝を討つために武器などを思川から陸送したのがはじまりと言われている...

唐桶溜

指定なし

唐桶溜

約12km離れた鬼怒川から水を引いて造られた溜池。宝永3(1706)年、難工事の末、地元の豪農・岡田...

木須川洞門

指定なし

木須川洞門

那珂川支流の木須川の洪水を防ぐため、長峰山の下を掘り取った、長さ47m、幅15m、高さ2.6mのトン...

二宮堰

指定なし

二宮堰

安政6(1859)年、工事中断を乗り越えて、二宮金次郎(尊徳)の弟子・吉良(きら)八郎の監督のもと完...

間々田八幡宮

指定なし

間々田八幡宮

天平年間(729~749)の創建と伝わる。毎年5月5日、境内では豊作と健康を祈る「ジャガマイタ」(蛇...


ぶらり散策

那須疏水旧取水施設

国指定-重要文化財

那須疏水旧取水施設

断崖に造られた石の水門。明治18(1885)年、那珂川の絶壁にトンネルを掘って造られた取入口。その後...

那須開墾社烏ヶ森農場跡

市町指定

那須開墾社烏ヶ森農場跡

明治19(1886)年、那須野が原の農場の中で最大規模を誇った那須開墾社の第二事務所の跡地。敷地の北...

第三分水三島堀

指定なし

第三分水三島堀

明治18(1885)年、那須疏水の開通式が行われた三島農場事務所跡(市指定史跡)を囲むように造られた...


コラム

船から鉄道へ

江戸時代、物資の輸送や人の行き来で街道などの陸路を利用した一方、船を使って川を行き来する水路が栄えました。下野国(しもつけのくに)の場合、鬼怒川や渡良瀬川(わたらせがわ)などが江戸へとつながっていたため、物資の上げ下ろし等を行った河岸が栄えました。そのひとつが、越名河岸(佐野市)です。
明暦年間(1655〜57)に秋山川に開かれ、地元特産物を江戸へと運びました。そして江戸からは著名な文化人もやってきて、江戸の文化をもたらしました。また河岸跡から発掘された陶磁器(とうじき)から、ここが全国各地と結びついていたことがわかります。
明治に入り蒸気船が定期運行し、やがて輸送・交通手段の主役が鉄道に移ると、かつての賑わいは少しずつなくなり、大正時代中頃にはその姿を消してしまいました。

関連施設(時間・料金などは、変更することがございます)

栃木県立博物館
住所:宇都宮市睦町2-2
電話番号:028-634-1311
オープン:9時半〜17時(入館は16時半まで)
クローズ:月(祝日,県民の日の場合は開館)祝休翌日(土日の場合は開館)年末年始,臨時休館日
入場料:一般260円(200円)高校・大学生120円(100円) ※( )は20名以上の団体料金
※特別企画展開催時は、別途特別企画展観覧料が必要
※6月第2土日・県民の日(6月15日)・文化の日(11月3日)は無料
さくら市ミュージアム —荒井寛方記念館−
住所:さくら市氏家1297
電話番号:028-682-7123
オープン:9時〜17時(入館は16時半まで)
クローズ:月(祝休日は開館)祝休翌日(土日の場合は開館)第3火曜日,展示替え期間,年末年始(12/29〜1/3)
入場料:一般300円(210円)高校,大学生200円(140円)小,中学生100円(70円)※( )は20名以上の団体料金
小山市立博物館
住所:小山市乙女1-31-7
電話番号:0285-45-5331
オープン:9時〜17時(入館は16時半まで)
クローズ:月(祝休日は開館)祝休翌日(土日の場合は開館)第4金曜日,年末年始(12/28〜1/4)特別整理期間(年1回,10日以内)
入場料:無料(企画展開催時は有料)
茂木町まちなか交流館「ふみの森もてぎ」
住所:茂木町茂木1720-1
電話番号:0285-64-1023
オープン:(火〜金)9時〜19時(土日祝)9時〜17時
クローズ:月,祝休翌日,年末年始(12/29〜1/3)
入場料:無料
那須野が原博物館
住所:那須塩原市三島5-1
電話番号:0287-36-0949
オープン:9時〜17時(入館は16時半まで)
クローズ:月(祝休日は開館)くん蒸期間(9/23〜29)年末年始(12/29〜1/3)
入場料:一般300円(250円)高校,大学生200円(150円)小,中学生100円(50円)※( )は20名以上の団体料金 ※特別展開催時の料金はその都度定める
日光市歴史民俗資料館・二宮尊徳記念館
住所:日光市今市304-1
電話番号:0288-25-7333
オープン:9時~17時(入館は16時半まで)
クローズ:月,祝休日(月曜の場合は翌日も休館)展示替え期間,年末年始(12/29〜1/3)
入場料:無料