いにしえの回廊
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室の八島

むろのやしま

室の八島

区分/種別
市町指定
所在地
栃木市惣社町
時代
古代-奈良時代
ルート
下野の「おくのほそ道」
文化財概要

かつてこの地域に古来より歌枕(和歌に詠まれた名所)とされた「室の八島」があったと言われ、大神神社にはこれを再現したと言われる池と八つの小島がある。芭蕉はこの地で次の句を詠んでいる。「糸遊(いという)に 結(むすび)つきたる 煙哉(かな)


文化財エピソード

「おくのほそ道」最初の歌枕

室の八嶋から立ち上る水蒸気が煙に見えたことから、平安時代より歌枕として多くの歌人に詠まれてきた。元禄2(1689)年3月29日(新暦5月18日)、間々田を出立し日光道中壬生通りを通って、芭蕉と曾良は「おくのほそ道」の旅の最初の目的地としてここを訪れた。

江戸時代末期の地誌書『壬生領史略』に描かれた室の八嶋(個人蔵、壬生町立歴史民俗資料館提供)
文化財ポイント

「歌枕」のほとりに立つ句碑

境内には、この地で詠んだ芭蕉の句(「概要」参照)を刻した句碑が立っている。明治2(1869)年3月、江戸後期の俳人である杲雲閣春峰が建立し、江戸後期に活躍した書家の萩原秋巌による筆。しかし、この地で詠み句碑に刻まれた芭蕉の句は『おくのほそ道』には収録されなかった。

室の八嶋東側入口に立つ芭蕉句碑
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