- 区分/種別
- 指定なし
- 所在地
- 大田原市前田
- 時代
- その他の時代
- ルート
- 下野の「おくのほそ道」
黒羽藩城代家老で芭蕉の弟子だった浄法寺高勝(たかかつ/俳号・桃雪〈とうせつ〉)の屋敷跡に改修整備した建物。芭蕉は高勝への挨拶の句を詠んでいる。「山も庭も うごき入(いる)るや 夏坐敷」
黒羽長期滞在の拠点
元禄2(1689)年4月3日(新暦5月21日)、余瀬(大田原市)に宿泊後、翌4日に黒羽城三の丸の一角にある城代家老・浄法寺高勝(俳号は桃雪・秋鴉[しゅうあ]、当時29歳)の屋敷に招かれ宿泊した。当時、藩主の大関増常(当時4歳)は江戸におり、高勝が藩を代表して師匠たちをもてなした。
師たちを歓待した心遣いが今も生きる
黒羽城址公園内にある「芭蕉公園」は、芭蕉による浄法寺高勝への挨拶句を刻した句碑が立っている。黒羽町観光協会(当時)が昭和34(1959)年に立て、書は俳人で国文学者の加藤秋邨(しゅうそん)。園内は散策も楽しめ、芭蕉たちが心地よく過ごした様子を想像できるだろう。