- 区分/種別
- 国指定-重要文化財
- 所在地
- 那須塩原市西岩崎(那須疏水公園)
- 時代
- 近現代-明治時代
- ルート
- 近代化遺産からのメッセージ
明治18(1885)年、那珂川の絶壁にトンネルを掘って造られた那須疏水の取水口。その後、明治38(1905)年に第二取水口が造られた。那須疏水は、当時の内務省直轄の国営事業として開かれ、安積(あさか)疏水(福島県)、琵琶湖疏水(滋賀県・京都府)とともに日本三大疏水に数えられる。
不毛の原野に命の水を流した那須疏水
明治11(1878)年に那須野が原が官有地に編入されると、士族たちの支援対策のひとつとしてこの地での開墾が勧められた。しかし那須野が原は、川の水が地下深くに浸透してしまうため、水の確保が喫緊の課題であった。明治18(1885)年4月に那須疏水の開削工事がはじまると、5カ月という驚異的なスピードで完成させた。
先人の礎を感じられる那須疏水公園
第一次取水口が洪水などで被害を受けたため、明治38(1905)年、上流150mに第二取水口を設置。その後、川の流れが変わり、取水口は元の場所に戻った(第三次取水口)。現在は約20m下流から取水している。施設は那須疏水公園内にあり、美しい川と自然を楽しめる。