- 区分/種別
- 国指定-重要文化財
- 所在地
- 那須塩原市青木
- 時代
- 近現代-明治時代
- ルート
- 近代化遺産からのメッセージ
当時の外務大臣で那須野が原に自らの農場を所有していた青木周蔵(あおき しゅうぞう)が明治21(1888)年に建てた西洋式の邸宅。設計者は、ドイツで建築学を学んだ松ヶ崎萬長(つむなが)で、わが国に残る唯一の作品である。立派な並木道と四季折々の花々が出迎えてくれる。
明治期を代表する建築家唯一の現存建物
設計者の松ヶ崎萬長(つむなが)はベルリン工科大学で建築学を学び、現在の日本建築学会の創始者の一人である。日本の建築史ではドイツ派の基礎を築いた。なお、松ヶ崎が設計した建物で現存しているのは、この旧青木家那須別邸のみである。
質素で上品ながらも贅を尽くした洋館
長らくドイツに駐在していた青木周蔵の好みを反映しており、室内外ともに白を基調とした上品な雰囲気を醸し出している。外壁は薄い板状の建築材を鱗状に貼っているのが特徴。特に屋根裏部屋を持つ「中央棟」と「西翼棟」はドイツの木造工法が採用され、屋根裏に大きな小屋裏を確保している。