山に囲まれた入郷地区の谷の中にある棚田で、土質がよく豊富な沢水に潤されている。広さ約5ヘクタール、約180枚の棚田は、昭和53（1978）年に一部の水田区画が拡大したが、それ以外は昔のままの姿が残されている。平成11（1999）年には農林水産省「日本の棚田百選」に認定、平成12（2000）年には地元農家により「入郷棚田保全協議会」が結成され、平成14（2002）年度に棚田オーナー制度がはじまった。棚田に広がる収穫前の黄金色の稲穂と土手に植えられた燃えるような赤い彼岸花のコントラストは里山に秋を伝える風景となっている。